固定電話恐怖症の人間はどこの会社にも一定割合いるのでもしかしたら自分は固定電話恐怖症かもしれないとか、すでに恐怖症の自覚がある人も自分だけの特別な病気ではないので安心してください。私も会社の電話に出たくないですし電話が鳴るだけでビクっとします。
固定電話恐怖症
固定電話恐怖症とは会社の固定電話が鳴るのが怖い、電話に出るのが苦手で出たくないと思い会社での電話対応に恐怖やストレスを感じることで原因の主な理由は誰から電話が掛かってきているのかわからないということです。
会社の電話は取りたくない
2020年2月5日(水)に日本テレビ系『スッキリ』で「固定電話恐怖症」特集が放送されましたが番組内で12月に発表されたアンケート結果として、東京で働く20~34歳の会社員のうち会社での固定電話の対応にストレスを感じると回答したのは71%で若者を中心に固定電話恐怖症が増えていると紹介されていました。
【#スッキリ】固定電話恐怖症の若者増加!客対応に苦手意識 加藤浩次「家に1人でいるとき鳴るとドキッとする」 https://t.co/RB4XvKV4vz pic.twitter.com/lzhKEFwzoX
— 黒白ニュース (@koku_byakunews) February 5, 2020
これは現場でも顕著に表れていて電話に出ない新入社員が増加しています。私が勤めている会社では新入社員が電話応対業務をこなすのですが、1ヵ月もすると電話に出る子と出ない子が明確に別れ、5月ぐらいには電話に出る子たちが「○○が電話に出ないんですよ」と同期の悪口陰口を言い出します。それが理由で同期同士で揉めているのを見たことがありますし、部長が間に入って電話応対mtgまで開かれたこともあります。
固定電話が嫌いな理由
街頭アンケートでは固定電話が嫌いな理由を尋ねていましたが概ね以下が原因です。
- 誰から掛かってきているかわからないので緊張する
- 顔が見えないので不安を覚える
- LINEだと文字を見て考えてから返答できるが電話は何を言われるかわからないので怖い
若者に固定電話恐怖症が増えた理由
固定電話恐怖症が増えた理由を心理カウンセラーの大野萌子さんは若者は固定電話に出た経験が少なく経験不足によりハードルが上がっている、LINEなどの文字ツールでのやりとりが増えたため応答までに考える時間がある環境に慣れてしまい電話での考える時間がない状況に不安を覚え苦手意識に繋がっているのではないかと分析していました。
私はIT系企業に勤めていますが社員がほぼエンジニアであくまで私の経験上、環境上の話しですがエンジニアの大半は非常に社交性が低いです。私が今の会社に転職して驚いたことの1つは、誰も電話をとらなかったので見かねた社長が電話を受話したことです。その時その現場にいたのは30代以上の社員で、若者に固定電話恐怖症が増えたのは事実かもしれませんが、ミドル層にも電話をとるのが苦手な人がたくさんいるのが実情なので、どうか若い方は自分が特別だと深く悩まないでください。
固定電話恐怖症の治し方
固定電話恐怖症を治し方は高所恐怖症の人間が高所恐怖症を克服しろと言われても治せないのと一緒で、完治というものはありませんが事前の心構えと電話応対を機械的にマニュアル化して取り組むことで発症しない、もしくは症状が軽減されることは大いにあると思います。
心構え
みんな仕事だから頑張って電話に出ているのに、同じ境遇にも関わらず電話に出ない人は、仕事なのにやりたくないことをやらないわがままな人と見做され、同期が悪口を言う展開に発展してしまうのです。これまでに1人だけですが実際に複数人の同期から電話に出ない件を咎められてうつ病になり退職していった新入社員がいました。誰も幸せにならない展開で私はもう二度とそのような場面を見たくありませんし、誰もそんな境遇に陥ってほしくないので電話に出ている人は頑張って嫌々やっているということだけは決して忘れないでください。
電話応対のビジネスマナー
電話応対は『習うより慣れろ』の典型的な業務で最初からうまくできた人なんておらず緊張して聞き間違えてうまく取り次げなかった苦い経験を必ずみんなしているので、恥をかきたくないと消極的にならず新入社員のうちに恥をかいて慣れてしまいましょう。
電話応対に必要な能力は瞬間記憶で覚える必要のある情報は「相手の会社名」「相手の名前」「取り次ぐ担当者の名前」の3つです。
自分「株式会社◆◆でございます」
相手「株式会社◯◯の△△と申します」
自分「いつもお世話になっております」
相手「お世話になっております。□□様いらっしゃいますでしょうか」
自分「□□ですね、少々お待ちくださいませ」
これが電話応対のリアルな会話のテンプレートであなたが電話を受けた場合に覚えるのは◯◯と△△と□□の箇所でたった3つなんですが瞬発力が要求されるのでパニックになってしまうんですよね。
失敗するのは仕方がないですが先方にご迷惑をおかけするような大きい失敗は避けなければいけないので、社内で収まる小さい失敗になるよう優先して□□の部分、自分の会社の誰宛ての連絡なのかを最優先で覚えてメモしてください。それさえわかれば先方に迷惑をかける確率がぐんと下がります。
先方の情報をうまく聞き取れなかった場合、保留ボタンを押し担当者に「お電話です」と伝えると「誰から?」と聞き返されますが素直に「会社名とお名前を聞き取れませんでした」と謝りましょう。相当性格の悪い人間でない限りそんなことで怒りません。もし怒られたりネチネチぐちぐち言われたらそんな奴のことは速攻で嫌いになりましょう。どうせそんな奴のことはみんな嫌いです。
担当者名を復唱するのが電話応対で失敗しないコツ
取り次ぐ担当者の名前が聞き取れなかったにも関わらず保留してしまった場合、どうしようどうしようと焦ってる間ずっと先方を待たせてしまうことになるので問題です。そんなことにならないようにするために会話のテンプレートの一番最後、
自分「□□ですね、少々お待ちくださいませ」
この時の「□□ですね」の担当者名の復唱は必ず行いましょう、これが電話応対で失敗しない最大のコツです。復唱することによって自社の担当者名がわからないという最悪の事態から逃れることができます。もしも担当者の名前を聞き取れていないのに保留してしまった場合は焦ってしまうと思いますがとにかく落ち着いて保留した電話を自分で繋ぎ担当者の名前を聞いてください。
自分「申し訳ございません。弊社担当者の名前をもう一度頂戴できますでしょうか」
相手「□□様お願いします」
自分「□□様ですね。申し訳ございません。少々お待ちくださいませ」
上記、私が担当者の名前を聞き取れなくて再び先方に聞く場合の会話のテンプレートです。一度保留したのにもう一度先方に尋ねるのは億劫だと思いますが聞き返された方はなんとも思わないので勇気を持って聞いてください。私も聞き返された経験は何度もありますが聞き取れなかったんだなと思うだけでまったく嫌な気持ちにはなりません。
入社一年目は恥をかくための期間
私は入社一年目の新入社員と呼ばれる時期は恥をかくための期間だと思っています。1年間でかけるだけの恥をかいて翌年からは後輩ができて私もこんな失敗したんだよって言い合えればいい関係が生まれます。10年以上新入社員の動向をみてますが妙にプライドが高い新入社員ほど会社に居辛くなって辞めていってます。大学までのあなたは何事もそつなくこなしてきた逸材だったかもしれませんが入社一年目だけは妙なプライドを捨てて同期のみんなと一緒に恥をかいてみませんか。その方がきっと笑い合える素敵な仲間が見つかりますよ。